晴れ着揺れ 未来ひらける 成人の日
今朝、テレビで成人式の様子が映り、思わず手が止まりました。
「そういえば、昨日は成人の日だったな」と気づいた瞬間、十年前の出来事がふっとよみがえりました。
北九州市では、北九州ドームで成人式が行われます。
普段は小倉競輪や大規模イベントの会場として使われていますが、毎年この日だけは新成人たちの晴れ舞台になります。
当時の私は、警備員として会場の警備にあたっていました。
そのとき、着物姿の女性が私のもとへ駆け寄り、「警察を呼んでください」と訴えてきました。
驚いて「どうされたのですか」と尋ねると、彼女の口元から血がにじんでいるのが見え、緊張が走りました。
「彼に、ぐうで殴られたんです。許せません」
警察を呼ぶのは簡単です。
しかし、もし彼が傷害罪で逮捕されれば、前科がつき、これからの就職にも影響が出るかもしれない。
そんな思いが頭をよぎりました。
「どの方ですか?」
そう尋ねて彼のもとへ向かい、事情を聞きました。
彼には、暴力は犯罪であり、逮捕されれば前科がつくこと、その後の人生に必ず影響が出ることを静かに伝えました。
そして、「今ここで誠意をもって謝るべきだ」と話しました。
彼は彼女とともにその場を離れていきました。
私は、それでよかったのか、それとも厳しい処分を受けさせて反省を促すべきだったのか、しばらく考え込んだのを覚えています。
今朝の成人式の映像を見て、そんな出来事が再び胸に浮かびました。
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