どうする? 俺
月曜の朝。
7時半に朝食をゆっくり噛んで食べた。
テニスに行くつもりだった。
久しぶりに、身体を動かす喜びを味わうつもりだった。
ところが――
1時間後、あの重たい倦怠感がやってきた。
身体の芯が抜け落ちたように動けない。
食卓の椅子に沈み込み、気づけば9時を過ぎていた。
寝ていたのか、失神していたのか、自分でも分からない。
「このままじゃ、まずい」
そんな言葉が頭の中で何度も反響する。
運動不足、体力低下、低血糖。
全部わかっている。
でも、身体が動かない。散歩すら苦行だ。
どうする? 俺。
そう問いかけたとき、ふと思った。
“走れないなら、立てばいい。
歩けないなら、10歩だけ歩けばいい。”
運動じゃなくていい。
儀式でいい。椅子から立つ。家の中を一周する。
庭のエンドウ豆を見に行く。ラケットを握って素振りを10回する。
それだけで、昨日より少しだけ前に進める。
テニスコートに立つ日は、きっとまた来る。
その日のために、今日の俺は、まず立ち上がる。
10秒だけでも。
「どうする? 俺」
答えはもう出ていた。
“できる範囲で、できる形で、今日を動かす。”
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