決算は自然と赤字となるよう無理にする
会社の会計は、黒字でもそのまま出すと税務署に突っ込まれかねない。
だから、自然に赤字に見えるように“うまく整える”という妙な技術が求められる。
町のテニス同好会の七月例会があった。
私は同好会の会計を任されていたが、多忙と体調不良が重なり、正直なところ任務を十分に果たせていなかった。
支払いが必要な場面でも、他の人に立て替えをお願いすることが増えていた。
そんな様子を見かねたダオダオさん(仮名72)が、「会計を代わるよ」と申し出てくださった。
ありがたい言葉で、私は素直にお願いすることにした。
そもそも私は経理業務が大嫌いだw
出納帳にお金の出入りを記録したり、領収書を整理したりする作業がどうにも性に合わない。
銀行で多額の現金を引き出すと、窓口の行員から「枚数をご確認ください」と言われるが、私は数え間違えるので確認しない。
20年ほど前、百万円を数えたら九十九枚しかなかったことがある。
自分が数え間違えているという“妙な自信”があったので、そのまま受け取ったw
私は有限会社を一人で切り盛りしている。
営業、打ち合わせ、見積、商談、資材の検討と購入、製作、試験、取扱説明書の作成、納品設置、説明、そして納品後の不具合対応まで、すべて一人だ。
その業務が昨年は複数件並列に進行した。大パニックであった。考えるのが嫌になった。
会社員時代(18~38歳)はもっと多忙で大きな仕事をしていた。
先輩後輩や外注とのチームで動いていたので、製作と納品だけに集中できていた。
そして今は年に一度の「会社決算」がある。毎年八月末が税務報告の締め切りだ。私は毎年八月中旬から決算事務を始める。まずは領収書の整理から。何百枚もある領収書を、セロテープで裏紙に貼り付け、科目と金額をワードで打ち込む。延々と続く“苦行ロード”だ。
「なんで毎月領収書を貼り付けておかなかったのか」
今年は例年の10倍くらい売り上げがあり領収書がある。通帳の支払い履歴も同様だ。
後悔しても遅いとはまさにこのことで、独立開業して三十数年、同じことを繰り返しているw
今から領収書の整理をしたらと天の声がする、「まだ早いよ」と悪魔がささやく。
「そうだ」と子どもの頃の夏休みの宿題と同じことをしているw
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