九州の伊勢神宮参拝
本業で久山町の会社に打合せに出かけた。
電話で話していた担当者だけでなく社長まで同席され、午後二時から始まった打合せは一時間ほどで終わった。
久山町といえば、かつて携わった「猪野ダム」の仕事を思い出す。
ちょうど三十年ほど前、某ゼネコンが新築工事を請け負っていた時期である。
その現場事務所に呼び出され、奇妙な案件を依頼された。
ダム製造管理システムのデータベースからセメントや砂利などの資材量を取り出し、
指定された単価で金額を計算するという、なんとも不可思議な仕事であった。
メーカーではないためデータベースの構造は分からない。
日付をキーにし、正規の印刷データと照合しながら配置を解き明かした。
できるかどうか分からないまま取り組んだが、仕事としては面白かった。
会社員時代から“誰もやりたがらない仕事”をするのが好きであった。
多分、何社も断られていたのだろう。
自分で言うのもなんだが、当時は一流のプログラマだったと思う。
三日かけて仕上げ、破格の五十万円を請求してみたら、あっさり承諾された。
その瞬間、これは二重帳簿用の犯罪ソフトだと確信した。
近くに「伊野天照大神神宮(あまてらすおおみかみじんぐう)」があった。
参拝したかったが機会がなく、心に引っかかったまま年月が過ぎた。
そして三十年後、ようやく訪れることができた。
神宮は神社とは格が違う。日本に二十五社ほどしかないと聞く。
九州では「宇佐神宮」「阿蘇神宮」などが名高い。
宗像大社の上宮を訪れた際、肩からゾクッと震えが走った経験がある。
あの感覚を期待して参拝したが、この日は神様はお留守のようであった。
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