赤だけど クルマ来ないと 渡る人
昼間は猛暑日でも、夕方になると涼しくなる。
自転車で下り坂を走ると、風が心地よい。
石段歩きの帰り道、信号を無視して渡るシニア男性を見かけた。
手ぶらなので散歩の途中なのだろう。
何を急いでいるのか。単に信号を待つのが嫌なのかもしれない。
高校生の頃、担任がよく言っていた。
「信号無視はするな。続けると人間が卑屈になり、腐るぞ」
当時はその真意がよく分からなかった。
老若男女を問わず、信号無視をする人は少なくない。
社会に出てから、あの言葉の意味が少し分かった気がする。
どこにでも、周囲から距離を置かれてしまう人がいる。
そういう人は、なぜか信号無視をしていることが多い。
表情には、どこか険しさや余裕のなさがにじむ。
街角でそんな人を見かけると、
「心にゆとりがないのだろう。生きづらさを抱えているのかもしれない」
と思うようになった。
信号ひとつの振る舞いにも、その人の生活や心の状態が表れる気がする。
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